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私の実際の受験記を”こちら”にシェアしています。
この記事は私が合格してから学んだこと、効率よく学習する方法、やってはいけないことをまとめ、CCNA取得を目指すものです。
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CCNAとは?
”Cisco Certified Network Associate(CCNA)”とはネットワーク機器ベンダーのシスコシステムズ社が主催のネットワークエンジニアの技能を認定する資格です。
IT系の技術者の登竜門資格として基本情報技術者試験が有名ですが、ネットワーク業界に絞れば同じ位置付けとしてCCNAがあります。同社のルータやスイッチに関する技術だけでなく一般的なネットワークの基本(TCP/IPなど)について一定の知識が求められることから取得すれば「ネットワークの知識はありますよ」とアピールでき就活や転職で優位に働きます。
エントリー資格としてCCENTがありますが価値はあまり無く、シスコ資格を取得する方はCCENTを超えてCCNAまで取得することが一般的です。
レベルは?
一部の要領の良い方を除いて、サクっと取れる資格ではないと思います。
知名度の高い基本情報技術者試験と同様のイメージで基本といっておきながら、はたまた入門レベルといっておきながら要求される知識はなかなかのものです。
しかし、正しい勉強方法と対策をすれば事前知識のない方でも実務未経験の方でも取得が可能です。
CCNAの出題範囲は次のとおりです。
1.0 ネットワークの基礎
2.0 LAN スイッチングテクノロジー
3.0 ルーティング テクノロジー
4.0 WAN テクノロジー
5.0 インフラストラクチャ サービス
6.0 インフラストラクチャ セキュリティ
7.0 インフラストラクチャの管理
OSI参照モデルの理解や各プロトコルの把握、スイッチング冗長化のSTP、ルーティングプロトコル、改訂後の新分野など非常に広範囲です。公表されてませんがおおよそ合格点が8割ちょっと正答付近なので少しの間違いが命取りとなり正確な理解が必要になります。
広範囲なこと、合格点が比較的高いことが相まって一筋縄ではいかない試験といえます。
受験方法
テストは試験会場のパソコンを使用したCBT方式です。
ピアソンVUEで申し込みをしてエントリーOKです。
試験会場は全国にあり、試験日も会場が空いていれば自由に設定できるので国家資格に比べてベンダー資格は受験しやすいです。
申し込むタイミングは早めにしましょう。学習が一通り終わる前に受験の申し込みをしてスケジュールを組んだほうが学習効率が良いです。受験料が高いのでできれば一発合格を目指すためにも事前のスケジュール管理は大切なことです。
CCNA取得方法
CCNAを取得するには2つの方法があります。
- 100-105J ICND1および200-125J ICND2を受験して合格する
- 200-125J CCNAを受験して合格する
私は②の一発勝負で取得しました。合格体験記などを参考にすると①の方法で取得される方が大半のようです。
100-105J ICND1を取得するとCCENT認定されるので①のように分けて受験するのをオススメします。
なぜ②の方法で受験したかというと、①のように分けて受験すると単純に範囲が半分になるので各範囲でより深い知識が求められると思ったからです。特にICND2に関しては私が受験した時期が試験改定が入った後の新単元のSDNなどが含まれた内容だったため単純に自信がありませんでした。
②であれば範囲は膨大でも広く浅く問われると思ったので自分に合ってるかなと思いました。
真意は分からないのでどちらも受験したことがある方の意見をお待ちしております。
①②どっちがいいの?って聞かれたら私はこう答えます。
「お好きなほうで。」
勉強期間
知識のない方でも根を詰めて3か月程度あれば取得可能だと思います。
むしろベンター資格の特徴として短期決戦で臨んだほうが確実に上手くいきます。範囲が広いので初めのほうに学習した内容が後になって忘れてしまうことがないように短期決戦で臨みましょう。
また、忙しい社会人の方でも通勤の電車の中や帰宅してから少し進めるといった学習を”毎日”行えば知識の定着にも繋がり取得が近づきます。この”毎日”というのはものすごく大事なので30分でも10分でも、いや5分でも時間があれば勉強するようにしましょう。
勉強方法
【事前知識のない方】
書籍
・1週間でCCNAの基礎が学べる本
・(黒本)徹底攻略 Cisco CCENT/CCNA Routing & Switching 教科書 ICND1 編
・(黒本)徹底攻略 Cisco CCENT/CCNA Routing & Switching 教科書 ICND2 編
ウェブサイト
・3分間ネットワーキング
・CCNAイージス
・Ping-t
【ある程度事前知識のある方】
ウェブサイト
・Ping-t
”1週間でCCNAの基礎が学べる本”は資格取得だけでなく基礎からネットワークについて書かれています。読者の評価も高く概要を把握するのにもってこいです。
併せて”3分間ネットワーキング”を読んでおけばネットワーク初心者から脱却できるでしょう。(3分間で読みきれないジャン・・・って項目もいっぱいあります・・・w)
よくあることとしてここで暗記できるまで読み込むことはしないでください。全体を眺めてネットワークってこういうもんなんだーとざっくり見ていけばいいです。
目安として各1週間(計2週間)ほどでババっと読んじゃってください。
ある程度ネットワークのことが分かったら通称黒本と呼ばれる本とCCNAイージスを眺めましょう。試験勉強を始めるときに最初に試験試験範囲を把握することはとても大事です。ここでもやはり暗記するまで読み込むことはしないでください。
これほど念を押す理由は本の分厚さを手に取ってもらえればすぐに察するはずです。辞書ほどの厚さがあって、凡人の私は潔く流し読みすることにしました。ざっくりインプットです。ざっくりインプット。あとからアウトプットすることで知識が定着するのですよ。
目安としてこちらも各本1週間程度でしょうか。
ここまでインプットに努めたらいよいよ問題演習に入ります。
オススメはみんな大好き”Ping-t”です。
CCNA取得なら有料になりますが良心的な価格設定で豊富な問題数と解説付きなのでPing-tだけの学習でも実はCCNA取得が可能です。
問題毎に金銀銅のメダルがつき、学習の進捗把握も可能になります。
私は下記の方法をオススメします。
- 一度に10~20問出題設定にして一分野ずつ消化する
- 一分野全て銀になったら次の分野にいく
- 全て銀になったら①から再スタートで全て金にする
①は電車の中や空き時間にちょくちょく進めていきましょう。
ここで事前のインプットだけではおそらく解けない問題がたくさん出てくると思います。落ち込んでしまうかもしれませんがそんなものだと割り切ってすぐに解答を見てください。この解答が非常に良く出来ていて、断片的にインプットした知識をまとめてくれます。
Ping-tの解説は読み込む価値アリです。各コマンドやコマンド出力結果を頭に定着させる必要があるため解ける問題でも解説を開く癖をつけましょう。ルータやスイッチの実機を触らなくとも十分取得が可能な資格なのでコマンドなどは絵で覚えるイメージでいきましょう。もし試験で迷った問題があれば”絵”を思い出して正解を導きだせることもあります。
Ping-tにはICND1と2を合わせて約1600問あります。最低一日20問ずつ進めるとして
1600÷20=80(日)
約2か月半ほどあれば一周できる計算です。実際には20問では飽き足らず50問や100問もこなせるでしょうからもっと日数は減ります。さらに2週目、3週目となれば反射で解ける問題がかなりあるはずなのでもっと減ります。
合格するためには1週で終わらずできれば3週はしたいところです。
問題数が多いので途中でだれてしまい問題をこなす機械になってはいけません。必ず一問一問解説も合わせて丁寧に追ってください。
もし機械になってしまったらどうなるか。
”こちら”を参照してください。
また、コマ問は全て回す必要はないと思っています。
ただ、ACLの設定とshow running-configなどのステータス確認コマンドはソラで書けるようにしてください。大人の事情で詳細には書けませんが”これらができないと合格は無い”とヒントだけ。(正解か。)
余裕があれば他のコマ問に手を付けてもいいでしょう。
事前知識のある方はいきなりPing-tから始めても問題ないです。辞書代わりに黒本やCCNAイージスを参照して理解を深めていきましょう。
ここまでやって自信が持てる頃に受験すれば合格できるでしょう。
終わりに
いかがでしたでしょうか。範囲が広く覚えることも多いですが労力に見合うほどの価値はあります。もちろん上位資格であるCCNPや国家資格のネットワークスペシャリストと比べれば見劣りしますが、企業から一定の評価は得られますのでまずはCCNAを取得してキャリア形成の第一歩を歩みましょう。
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